抗酸化物質≪ファイトケミカル≫

抗酸化物質の1つ“ファイトケミカル”は、植物が自分の体を守るために合成した抗酸化物質で、これを人間が摂取しても同様の効果が得られることが分かって、生活習慣病予防や加齢対策において注目されています。

 

植物は戸外で一日中紫外線を浴び続けているために、細胞内には大量の活性酸素が発生して放っておけばすぐに枯れてしまいますが、それぞれに抗酸化物質を作り出して種を維持させてきました。

 

その数は数千種類にも及ぶと言われていますが、代表的なものには赤ワインやココア、ブルーベリーなどに多く含まれていて眼精疲労、肝機能の向上などに効果のある“アントシアニン”や、緑茶に多く含まれて抗菌作用をもつ“カテキン”、ローズマリーなどのハーブに多く含まれる“ロズマリン酸”、ごまに多く含まれていて肝臓での活性酸素の発生を抑えるセサミノールやセサミンなどの“ゴマリグナン類”、いくらやさけなどの魚介類の赤い色素に多く含まれ、ビタミンCと一緒に摂ることでより強い抗酸化力を発揮する“アスタキサンチン”、トマトやすいかなどの野菜の赤い色素に多く含まれていてガン予防や動脈硬化を抑制する力のある“リコピン”、ねぎに含まれる“アリシン”、ブロッコリーの新芽に多く含まれていて発ガン物質を無毒化する“スルフォラファン”、大豆に含まれていてコレステロールを吸収抑制する“サポニン”などがあり、人間の体内の活性酸素をも除去してくれる抗酸化物質として注目されています。

抗酸化物質≪ビタミン≫

農薬や食品添加物などを食品と一緒に摂取すると、それらは異物として肝臓で解毒されますが、その際に発生する活性酸素によって私たちの肝臓自体もダメージを受けて肝機能障害などを引き起こしやすくなります。

 

特に油を使って加工されたインスタント食品や冷凍食品、スナック菓子などは過酸化脂質が原因となって活性酸素の発生する量を増やしてしまいますので、これらの食品は摂らないように心掛け、できるだけ抗酸化物質が多く含まれている食品を毎日摂る習慣をつけて体内に発生した活性酸素を除去することが大切です。

 

抗酸化物質の1つ“ビタミン”には、海藻類やパセリ、しそ、小松菜、ほうれんそう、かぼちゃなどに多く含まれ酸化力の強いヒドロキシルラジカルという活性酸素を消去することのできる“ビタミンA”や、うなぎ、レバー、青菜、納豆、たまごなどに多く含まれ、酸化された物質を分解することのできる“ビタミンB2”、トマトや柑橘類、ピーマン、ブロッコリー、キーウィ、キャベツなどに多く含まれ、白血球内で細菌を殺す際に生成されるスーパーオキシドという活性酸素を消去することのできる“ビタミンC”、小麦胚芽やアーモンド、植物油などに多く含まれ強い抗酸化力をもつ“ビタミンE”などがあり、これらは活性酸素を無害な物質に変えることができます。

 

またビタミンCには、活性酸素を消去するだけでなく、酸化されたビタミンEに電子を与えて再生させるというはたらきもあることから、一緒に摂取することが望ましいと言われています。

抗酸化物質≪酵素≫

抗酸化物質は大きく分けると“酵素”、“ビタミン”、“ファイトケミカル”という3つの種類のものがあります。

 

中でも“酵素”は人が体の中で合成することのできる抗酸化物質で、“SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)酵素”、“グルタチオンペルオキシターゼ”、“カタラーゼ”などがあり、毎日の食事で摂取するたんぱく質とミネラルが原料となっています。

 

異物が侵入して細胞内に活性酸素が発生すると、まずこ “SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)酵素”が働いて初期の活性酸素であるスーパーオキシドは除去されますが、同時に過酸化水素を生じます。

 

過酸化水素は活性酸素の中でも力の弱いものなのですが、寿命は非常に長く体のあちこちをうろつきまわり、紫外線や汚れた空気にふくまれる窒素酸化物と結合することによって最強の活性酸素とも言われる“ヒドロキシルラジカル”に変化します。

 

“ヒドロキシルラジカル”は寿命が100万分の1秒と非常に短命ですが、酸化力は最も強くて破壊的で、たんぱく質や脂質、糖質、核酸などに反応して害を及ぼします。

 

“グルタチオンペルオキシターゼ”や“カタラーゼ”は、ヒドロキシルラジカルの発生する原因となる過酸化水素を水素と酸素に分解してくれるのですが、これらの酵素をつくる力は加齢とともに低下していくと言われています。

 

そこで、加齢対策として酵素の原料となる良質のたんぱく質とミネラルの摂取を心掛けると同時に、食物からビタミンやミネラル、ファイトケミカルなどの抗酸化物質を摂取することが必要となります。

活性酸素の害を減らそう≪生活習慣≫

活性酸素の害から体を守るには、まず“活性酸素を発生させないこと”、そして“発生した活性酸素は除去する”という2つの方法がありますが、これらを実践するには生活習慣を見直してみる必要があります。

 

まず1つ目は、“喫煙習慣”です。

 

たばこの煙に含まれるニコチンやタールといった発ガン物質や有害物質などは主に肺胞から吸収されますが、肺胞の壁に付着すると免疫機能が働き始めて白血球が取り囲み、大量の活性酸素を吹きかけたり、たんぱく質分解酵素を出してこれらの異物を取り除こうとします。

 

そして、この際に発生した活性酸素は過酸化水素となって煙の成分の窒素酸化物と結合してさらに強力な種類の活性酸素となって肺胞壁を破壊して肺の機能を衰えさせ、肺気腫や肺ガンを招くことになります。

 

また汚れた空気もたばこ同様に、吸い込むことによって細胞内には活性酸素の害が生じます。

 

2つ目は、“過度の運動”です。

 

激しい運動で酸素を多く吸い込むと、それによって多くの活性酸素が作りだされることになるので、加齢対策としての運動は適度な量を継続的に行うのが効果的だと言われています。

 

3つ目は、“紫外線”です。

 

私たちの体にとっては異物である紫外線を肌に受けると、細胞内には活性酸素が発生して紫外線を退治しようとしますが、力余って自分の肌をも傷つけてしまいます。

 

さらに紫外線は、すでに細胞内にある弱い活性酸素をも刺激してより強力な酸化力をもつものへと変化させてしまいます。

 

4つ目は、“ストレス”です。

 

怒りや不安といったストレスによって体内にはホルモン分泌されますが、それを分解するための酵素が作用する際に活性酸素が発生します。

活性酸素と運動について

私たちの体には免疫力があって、細菌やウイルスなどが侵入すると白血球は“活性酸素”を使ってこれらの外敵を攻撃したり、ガン細胞を死滅させる働きをしています。

 

このことからかつては、活性酸素は免疫には欠かせないもので体

に良いものだと思われていました。

 

ところが、私たちを守ってくれるはずの強力な武器である活性酸素は体内に多くなりすぎると、今度は私たちの健康な細胞を傷つけてしまうことが分かり、最近では美容や健康の敵であるとか、老化や病気の90%は活性酸素が招いたものだとも言われるようになりました。

 

活性酸素が脂質を酸化させる力は普通の酸素と比較すると数千倍も強力であるために、この活性酸素の害に長年さらされ続けていると、細胞や組織までも錆つかせてしまうというわけです。

 

活性酸素を大量に発生させる原因としては、紫外線や化学薬品、喫煙、電磁波、ストレスなどさまざまですが、その中には運動も挙げられています。

 

筋肉は使わないと衰えてしまい、内臓や血管の動きも鈍くなってしまうので体のためには頑張って運動をした方が良いと思われがちですが、激しい運動は酸素を大量に消費し、その結果活性酸素を大量に発生させてしまいます。

 

また細胞内にあるスーパーオキシドディスムターゼ、カタラーゼなどといった、活性酸素を消去してくれる抗酸化酵素も加齢とともに減ってしまうので、食事で活性酸素を中和させることができるビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールといった抗酸化物質の摂取を心掛け、“適度な強さの運動を適度な量”継続するのが良いようです。

過酸化脂質について

呼吸をすることによって、体内ではとりいれられた酸素の約2~3%が強い酸化作用をもつ活性酸素になると言われていますが、それだけでなく食品添加物や化学薬品などに含まれる有害な化学物質が口や皮膚、気管などを通じて体内に侵入してくると、血液の中にある白血球などの食細胞は大量の活性酸素を発生しそれらを取り込み、強い殺菌作用で異物を溶かして排泄しようとします。

 

他にも、紫外線や電磁波、放射線などを浴びたり、ストレス、睡眠不足、暴飲暴食などによっても細胞内には大量の活性酸素が発生し、正常な細胞までも攻撃するようになります。

 

私たちの体の細胞は脂質で構成された細胞膜に覆われていて、この部分には酸化しやすい特性をもった不飽和脂肪酸が多く含まれているのですが、活性酸素によって酸化されると“過酸化脂質”という物質に変化します。

 

細胞膜に覆われた細胞の中には核があり、それを覆う核膜も脂質で構成されているために酸化して過酸化脂質になるとこの膜を通して行われていた機能が損なわれて、細胞内のエネルギー代謝をになうミトコンドリアまで死滅してしまいます。

 

紫外線などによって過酸化脂質が皮膚の細胞に発生するとしわやしみ、くすみなどの原因に、また血管や血液の細胞に発生すると動脈硬化や血栓のできる原因になってしまうのです。

 

加齢とともに活性酸素に対する身体の防御機能が衰え、過酸化脂質も発生しやすくなることからも、加齢対策はいかに活性酸素の害を減らすことができるかという点にかかっていると言えます。

 

抗酸化物質について

私たちは、生命を維持させるために呼吸によって得られた“酸素”を使って食べ物をエネルギーに変えていますが、その際に発生する“活性酸素”は通常の酸素の数千倍もの酸化力をもつ毒性の強いもので、細胞や血管、組織などいたるところに悪影響を及ぼします。

 

そこで、現在では加齢対策の1つとして活性酸素対策は欠かせないものとなっています。

 

紫外線や放射線、タバコ、電磁波、化学薬品、医薬品、ストレス、加工食品、睡眠不足、暴飲、暴食など私たちの生活にはいたるところに活性酸素の発生源がありますが、このような体にとって脅威となる活性酸素を不活性酸素にしてその攻撃から身体を守る “抗酸化物質(スカベジャー)”という物質もあります。

 

“抗酸化物質(スカベジャー)”には、体内で作られるものと、食物などによって体外から取り入れるものとがあります。

 

まず体内で作られるものには、活性酸素と結び付いて害の少ない物質に変化させる“スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)”や“カタラーゼ”、“グルタチオン”などの酵素がありますが、これらは20代を過ぎると加齢とともに減少してしまいます。

 

そこで期待されるのが体外から取り入れる抗酸化物質で、これにはビタミンCやビタミンE、βカロチン、ポリフェノール、ビタミンB群などがあります。

 

たとえば、日本人の食生活には欠かせない味噌や納豆、漬物、しょうゆ、などの発酵食品や、ヨーグルト、果物、野菜、赤ワイン、ハーブ、ココアなどは抗酸化物質を多く食品として注目されていて、これらの食品を毎日の生活に積極的に取り入れて活性酸素がたまらないようにすることによって、体内で作られる抗酸化物質の不足を補って細胞の酸化を最小限に抑えることができると考えられています。

活性酸素について

活性酸素は本来ならがん細胞や体に有害な微生物を攻撃して排除するための武器として使われるものですが、その反面、過剰に発生すると今度は自分の体の細胞や組織まで傷つけて、知らず知らずのうちに疾患や老化の原因となってしまいます。

 

最近では、加齢対策の1つとして活性酸素の害をいかに減らすかという話題が、雑誌やテレビなどでも頻繁に取り上げられるようになりました。

 

そこで、活性酸素について少し詳しく見てみることにしましょう。

 

“空気中の酸素”が原子核の周りが酸素原子2個のペアになっていて安定しているのに対し、スーパーオキシドや過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素といった“活性酸素”は、対を作る相手のいないマイナスの電子をもった不安定な構造をしているために、プラスの電子を得て安定しようと、ところかまわず周囲から電子を奪い取って酸化させてしまうという性質をもっています。

 

そしてその名のとおり活性化された酸化力の強い酸素で、その酸化力は空気中の酸素をネコにたとえたら、活性酸素はライオンくらいの威力があると言われますから、攻撃を受ける側はたまったものではありません。

 

また、呼吸によって体内にとりいれられた酸素の2%程度がブドウ糖や炭水化物をエネルギーに換える際に活性酸素になると言われますが、それ以外にも、タバコや排気ガス、紫外線、放射線、化学薬品、農薬、食品添加物、さらにはストレスや怒り、不安、恐怖などによっても発生するのだそうです。

 

私たちは酸素がなくては生きていけませんが、皮肉にもその酸素が細胞を傷つけて病気を引き起こしたり老化を促進させる原因にもなっているのです。

 

老化のメカニズム≪エラー説≫

老化に関する有力な説の1つ“エラー説”は、細胞の分裂回数があらかじめ設定されていて分裂が行われなくなるにつれて細胞が弱って老化するとされる“プログラム説”とは違って、加齢による老化の原因は後天的なものにあるというものです。

 

細胞が分裂する際には、実際に分裂をコントロールしている細胞中のDNAの情報もコピーされるのですが、分裂を繰り返していくあいだにこのDNAの塩基の組み合わせ情報のコピーミスが起こって、コピー元のDNAとは違う誤りのあるものが一定の割合で発生してしまいます。

 

私たちの体は誤りをある程度までは修復して細胞分裂を行い、正常な細胞を作ることができますが、長いあいだに修復されていない誤りが蓄積してしまうとこの機能が低下して作られる細胞の質も劣化し、それによって器官や臓器も弱り老化が進むというわけです。

 

エラーを引き起こす原因はいろいろありますが、外界のものでは放射線や紫外線、化学物質などが、また体の中で発生する“活性酸素”も大きな原因の1つであると考えられています。

 

私たち人間は生命活動を維持させるエネルギーを得るために、呼吸によって体内に取り入れた酸素を使って炭水化物やブドウ糖を分解しています。

 

そして役目を終えた酸素は、本来ならば体内で還元されて水になりますが、中には還元されずに過酸化水素やスーパーオキシド、ヒドロキシルラジカルといった毒性の強い活性酸素となって細胞にダメージを与えるものもあり、老化や病気の90%は活性酸素が関わっているとも言われています。

老化のメカニズム≪プログラム説≫

“老化”は人間をはじめとする生き物にとっての宿命であり、私たちは生きている限りこの宿命から逃れることはできません。

 

そして人間の老化は20代~30代に始まり、加齢とともに生体機能が低下して病気にかかりやすくなりますが、90歳を越えても頭脳明晰で肉体的にも精神的にも健康な人がいるように、その速度には個人差があると言われています。

 

この“老化”に関しては現在、“プログラム説”と“エラー説”という2つの説が有力です。

 

人間の体は6兆個という膨大な数の細胞によって形成されていて、細胞は常に増殖と死滅とを繰り返すことによって細胞数を一定に保っていますが、“プログラム説”によると、細胞には生体時計というものがプログラムされていて、人間の場合、細胞は約50回分裂を繰り返すと死滅してしまいます。

 

そしてこの現象は、細胞の中に納められている遺伝子(DNA)によってコントロールされていると考えられています。

 

長いヒモ状の構造をしているDNAの先端には、テロメアという細胞の遺伝情報が詰まっている部分があって、それはまるで細胞が分裂する数を数えているカウンターの役割を果たしているように細胞分裂が進むたびに短くなっていきます。

 

この細胞分裂の回数と人間の寿命とは相関関係があり、細胞分裂が活発に行われなくなって数が減少するとその組織や臓器は機能が低下し、老化が進んで死に近づいていきます。

 

けれども、人間の細胞には一生細胞分裂をしない“神経細胞”や“心臓の筋肉細胞”、さらにテロメラーゼという酵素によってテロメアを延長させて永遠に細胞分裂が可能になったがん細胞など特殊な性質をもったものもあります。